「君の名は。」を見た。
公開されたら見たいと思っていたけどテレビでもネットでも「良い」「良い」って言われていたしこの前見に行った友達から「3回くらい泣いた」って言われていたから「これハードル上がりすぎてがっかりするパターンや」と思って見る前は「言うほどたいしたことないやろ」みたいな斜にかまえた姿勢で見はじめた。
そしたらさー初っ端からもうRADWIMPSがさー!RADWIMPSがさー!
ネタバレしないように感想を書いていきます。
あらすじ
飛騨地方の山奥の田舎町に住む女子高生、三葉(みつは)と、東京に住む高校生、瀧(たき)の心と体がある日入れ替わってしまう。
入れ替わりは1日で元に戻るが、それからは1週間に2、3回の周期で定期的に入れ替わるようになる。入れ替わった間は相手が自分の体で1日をどのように過ごしたかわからないので2人は自分の日記にその日の行動を記録したり、ルールを決めたり、腕に文字を書いたりしながらコンタクトを取っていく。
入れ替わりの生活にも慣れてお互いの生活を楽しみはじめていた2人だが、ある日入れ替わりは途絶えてしまう。
瀧はうっすらとした記憶を頼りにして、飛騨地方の田舎町に向かう...
RADWIMPSの劇中曲やられる
この映画は何ヶ月か前に他の映画を見に行ったときに予告が流れていて見たくなった。
よくある設定だけど入れ替わりっていうのがなんかわくわくするし、田舎と東京っていう対比もわくわくするし、その予告のバックに流れていた主題歌にわくわくさせられた。
聞いた瞬間は「おーバンプかー」「良い曲だね」とか思いながら聞いていたら「主題歌:RADWIMPS」って出て、「!!」となった。ラッドって散々バンプに似てる似てるって言われてたけど、かなりRADWIMPS好きな自分まで普通に間違えるとは思わなかった。やっぱ声似てるな。そして「はーRADWIMPSもついにBUMP OF CHICKENぐらいの立ち位置まできたかー」とか思っていた。バンプがワンピースの主題歌で「sailing day」歌ったときみたいな気持ち。
先々週の金曜日に今までテレビに出ていなかったRADWIMPSが初めてMステに出ていて、感慨深かったけど、毎日宣伝とか朝にZIPの特集でこの主題歌が流れていて、自分のiTunesにも入ってもいないのに「『前前前世』聴き飽きたわー」とか思っていた。
のに、この映画の一番最初でアニメのオープニング感溢れる映像の裏に流れる「夢灯籠」という曲でがっちり心を掴まれて、
入れ替わり時のルールを説明をしているときに流れる「前前前世」に胸が躍らされて、彗星のシーンで流れる「スパークル」にドキドキさせられて
エンドロールの「なんでもないや」なんか泣きながら聴いてた。情緒!笑
新海誠監督もRADWIMPSの大ファンらしい。「映画に合わせて曲を作る」っていうのはよくあるけど、この映画は「曲に合わせて映像を作った」と言っていた。だからここぞ!という時に歌詞入りの曲が流れてくるし映像がそのままMVにできるくらいマッチしてるし、曲と映像とセリフが最高に気持ちよくはまってる。
よかったところ
三葉(みつは)と妹の四葉(よつは)って名前いいよね。
東京の瀧はiPhoneを使っていて、田舎の三葉はよくわからないAndroidのスマホ使っていたり、東京の瀧はiPhoneアプリで日記つけていて田舎の三葉はノートに手書きで日記付けていたり、そういう細かい部分の東京と田舎の対比が楽しかった。ちなみに瀧が日記を付けているiPhoneアプリは「DayOne」という日記アプリがモチーフじゃないかと思う。自分も使ってるけどすごくシンプルだしデザインも良いし気に入ってる。
東京に憧れていた三葉が「カフェ」とか「パンケーキ」とかにときめいてテンションあがるところとか田舎者にとっては気持ちすごいわかる〜!ってなる。
三葉は田舎者だけどiPhoneアプリは普通に使いこなすし、まとめサイト的なものも見てたりで、最近の子は田舎にいようが東京にいようがみんな スマホ使いこなしてるんだなーって、「最近の若者」感をよく表していてよかった。
映画の背景で田舎の泉がきらめいているところとか星空とか彗星がきれいなのはもちろんなんだけど、なぜか東京もきれい。田舎者が憧れている東京の風景ってこういう感じ。田舎者が初めて見た東京ってビルも電車も電気屋も人混みもきらきらしていて胸が踊るこういう感じ。
入れ替わった2人が会いに行く的な話かーと簡単に思ってたけど後半まさかあんな展開になるとは思わなかった。がっつり心を持って行かれた。
大人でもキュンキュンできる
30手前のこの歳になってこんなにキュンキュン(笑)できるとは思わなかった。自分まだこんな気持ち持ってたんだ!って感じ。
こんな映画中学生とか高校生の男子と女子が2人で見に行ったら絶対その2人付き合いはじめるわ。つり橋効果的なやつで。
あとたぶん高校生の時にめっちゃ聴いてたRADWIMPSが劇中ずっと流れてるっていうのも大きいと思う。野田洋次郎の声があの頃の気持ちを思い出させてくれるというか。
ほんと最後の終わり方とかめっちゃ良い。めっちゃ良い。めっちゃ良い。(3回言った)なんなん新海誠監督って永遠に思春期なん?思春期の才能がすごい(ちょっと自分でも何言ってるかわからない)。
まとめ
新海誠監督とRADWIMPSが全力でコンボ仕掛けてくる映画。劇中の曲はインスト曲含めてRADWIMPSが作っている。僕はアニメあんまり詳しくないけどこんなにも音楽と映像が融合したアニメが今までにあっただろうか(あれば知りたい)。監督もバンドもお互いがお互いのファンで信頼感がすごい。
余談だけど昔「さくらん」という映画で蜷川実花と椎名林檎が組んで林檎さんが全て劇中曲を担当したけどその時はここまでしっくりこなかった。その時の林檎さんのインタビュー読む限りそこまでの信頼感がなかったんだろうな。
最近「シン・ゴジラ」にやられて「君の名は。」にやられてなんか、話題の映画にころっとやられてばっかりで「自分ちょろいな〜」って思うけどでもこんなに短期間でこんなに面白い映画ばかりに出会えてすごくうれしい。音楽と映像の組み合わせってどうしてこんなに人の心を揺さぶるんだろう。
ちなみに3回くらい泣いた。